2026年4月 Metravib DMAを使った浸漬試験のご紹介

意外と知られていない浸漬試験

動的粘弾性測定装置(DMA)は、プラスチックやゴムなどの高分子材料をはじめ、あらゆる素材の特性評価において広く使用されています。MetravibのDMAは、高荷重と高周波数対応という強みをもちタイヤ・防振・免震ゴムから柔らかいゲル状サンプルまで幅広い試料の測定に対応しています。測定試料の対応力だけでなく、疲労試験や亀裂進展、IRを使った特性評価など拡張性の高いDMAでもあります。今回は、測定手法の一つとして「浸漬試験」についてご紹介します。

近年、DMAを用いた「浸漬試験」のお問い合わせが増えております。水や塩水、オイルなど測定溶媒は試料の使用環境により様々です。

  • 耐水・耐食性の評価:水や塩水に浸漬した際、水分吸収による軟化や塩分による化学的な劣化が粘弾性にどう影響するかを評価することが可能です。
  • 膨潤挙動の解析:各種溶媒が内部に浸透することで材料が膨らみ、弾性率が変化するプロセスを評価することで、シール材やパッキンの特性評価が行えます。
浸漬治具

DMA+シリーズでは浸漬水槽を温調することが出来ますので、浸漬した環境に加え溶媒の温度変化による影響を評価することも可能です。材料評価を行うためには測定対象がどのような環境で使用され、どのような特性を必要とするかを考慮する必要があります。DMAは一般的にはガラス転移点を測定することが主目的とされていますが、実環境を再現することでより深く材料特性を知ることが出来るようになります。

浸漬試験事例紹介

塩水と純水がエラストマーサンプルに与える影響を評価しました。それぞれの溶媒にエラストマーサンプルを4時間浸漬した際の変化を図に示します。
図からも分かるように溶媒の種類によりエラストマーサンプルの挙動に違いが見られます。特に塩水に浸漬した方が試料の特性に大きな影響を与えていることが分かります。