Xplore Instruments社が新オプションである分散スクリューとファイバーコーティングダイを用いた研究結果を”Polymers”で発表しました。
本論文では長繊維強化熱可塑性樹脂(Long Fiber-Reinforced Thermoplastics, LFT)の開発について検討しました。
ポリ乳酸(PLA)とポリヒドロキシアルカン酸(PHA)を分散スクリューにより混練・調整したアロイをサイザル麻繊維にコーティングし強化したLFTペレットを作成しました。当該LFTペレットを更に溶融・射出成形し、評価試験片を調製しました。長繊維強化熱可塑性樹脂調製には新しい成形オプションであるLFTラインを使用し、高アスペクト比の天然繊維の分散と加工についての課題に効果的に対処しました。
バイオLFTコンポジットのレオロジー、機械的、熱的、形態学的特性は、FTIR、SEM、回転レオメータ、機械的試験、DSC、TGAを用いて体系的に評価を行いました。
機械的試験の結果、サイザル麻繊維の配合により引張強度と剛性が著しく向上する一方、衝撃靭性は低下することが明らかになりました。
熱分析では、PHAの含有量と繊維強化の増加に伴い、結晶化度と熱安定性が向上することが示されました。
全体として、本研究は持続可能で高性能なバイオ複合材料を生み出す天然繊維の可能性、
環境に優しい構造材料の開発における将来の進歩のための強固な基礎を築きました。
Xplore Insturments社では卓上混練機を主体に様々な成形オプションを開発しています。
従来の射出成形やフィルム成形、モノフィラメント成形の他にも本論文で使用されたコーティングダイを使用したLFTラインや3Dプリンタフィラメント作成機、ファイバー(繊維束)含侵ダイなど最先端の研究開発向けの製品も開発しています。
論文は下記URL(外部サイト)からダウンロード可能です。
https://www.mdpi.com/2073-4360/17/12/1618
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